2006年01月22日

ゲルハルト・リヒター体験

2006年最初の重大出来事である。

2006.1.21. 川崎美術館 ゲルハルト・リヒター展

東京にこの冬初めての雪が降った日。私は友人3人と、千葉にある川崎美術館へレンタカーでむかった。
見慣れた東京の景色は、雪のせいでおとなしく、いつもとは違って感じられる。

午後3時。千葉県の佐倉という町にある、川村美術館に到着。
雪は東京よりもやや大きく、やむ気配はない。
短い林道を抜けると、目の前に池が現れる。雪をかぶった木々がその後ろを囲んでいる。みごとなモノトーンで、まるで水墨画のよう。そして、灰色の水面を白鳥が1匹回遊している。よく寒くないな、と私は思った。

川村美術館入館。順路をたどる。まずは常設展。
モネやピカソやカンデンスキー。レンブラントまであるのに驚く。しかし気持ちはリヒターへとはやっているので、あまり関心はない。

順路2。いよいよリヒターへ。『モーターボート』。
モーターボートに乗った男女を、写真と見間違えるほど写実的に描いた作品。白黒のこの作品を、雪の降る今日観たことに、なにかめぐり合わせのようなものを感じる。
などと、自分勝手な物思いにふけりながら次の絵へ。
息をのむ。少し傾きかけた陽光が、雲間からもれている空。

と、こうして文字でなんとか絵のイメージや具体性を説明しようとしているが、これはまったく無意味なことだな、と思いながら書いている。こうして絵に描かれている具体的な風景は情報として伝わったとしても、絵に描かれている本当のところは、何ひとつとして伝わっていないからだ。
だから、余計な解説はやめだ。

私はこのたびはじめてリヒターの作品を観て、まいったな、と思った。実際そうつぶやいていた。そして、多くのことへ思いをめぐらせた。
このことをひとことで言い表すとしたら、『体験』としか言いようがない。
だからみんなにもぜひ、リヒターの絵を『体験』して欲しい。
新宿のギャラリーで新作展をやっているようなので、ぜひ足を運んで欲しい。
腹の底からそう思います。

この『体験』を逃すことは、人生において、ひとつの大きな喪失を意味する。


richter10[1].jpg
posted by カフニ at 22:27| 東京 ☀| Comment(1) | TrackBack(1) | ゆかり | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
今日はずっと反笑いだったんだ…ってどっかのblogみたいだな。 ひえー

みんなお疲れ。

俺はそこに“存在”しとる事に震えた。 

写真またアップします
Posted by sxy at 2006年01月23日 00:31
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ゲルハルト・リヒター展
Excerpt: みなさん、こんにちは。 今日は、千葉県佐倉市にある川村美術館に「ゲルハルト・リヒター展」を観に行って来ました。 いや~。一日がかりの小旅行でした。 JR大船駅発午前9時32分の総武快速線成田空..
Weblog: Hodiauxa Lignponto
Tracked: 2006-01-24 05:17
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